僕と兄の拓也は、ちょうど11歳の年の差があった。
僕が中学2年生、15歳の頃、拓也は26歳で、会社の同期入社である遥香さんと結婚することになった。
遥香さんは短大卒で、拓也と同じ会社で受付をしていたという。
初めて実家に挨拶に来た日のことは、今でもはっきり覚えている。
長い黒髪を優しく肩にかけ、淡いベージュのワンピースを着た彼女は、まるでテレビドラマのヒロインが現実に出てきたような美しさだった。
透き通るような白い肌、細く整った顔立ち、笑うと小さくえくぼが浮かぶ。
声まで柔らかくて、部屋にいるだけで空気が優しくなるような女性だった。
兄の拓也は一流大学を出て、容姿も整っていて、社内でも「将来の幹部候補」と期待されるエリートだった。
そんな兄だからこそ、あんな完璧な女性を手に入れられたんだろうと、僕は素直に思った。
結婚後、最初は実家で同居が決まった。
僕の家は比較的裕福な家庭で広い一軒家だったし、拓也は入社5年目で海外出張も多く、遥香さんも「一人でマンションにいるより、みんなと一緒のほうが安心だし寂しくないわ」と賛成してくれたらしい。
同居が始まってすぐ、遥香さんは僕の英語の勉強を見てくれるようになった。
彼女には実の兄弟がいなかったせいか、僕を本当の弟のように可愛がってくれた。
勉強の合間に手作りのクッキーを出してくれたり、拓也が出張中のちょっとした愚痴をこぼしたり、母の小言に困った顔を見せたり。
母は晩年にできた僕をとても甘やかす人で、僕が遥香さんを庇うと、すぐに機嫌を直してくれた。
「慎吾が言うなら、仕方ないわね」と笑って、遥香さんへの態度を柔らかくすることも多かった。
そんな遥香さんのおかげで、僕は無事難関の私立高校に合格できた。
母は大喜びし、遥香さんへの対応も目に見えて優しくなった。
ある日、拓也は長期の海外出張へ、両親は遠縁の法事で地方へ出かけてしまった。
久しぶりに、僕と遥香さんの二人きりの夜がやってきた。
遥香さんは「慎吾の合格祝いも兼ねて、二人でパーティーしましょう」と笑顔で提案してくれた。
普段は母の目があるので控えめにしか飲まないのに、この夜は遥香さんもワインをかなり進めた。
「慎吾が合格してくれたおかげで、お母さんもずいぶん優しくなったわ。本当にありがとう」
「僕の方こそ、遥香さんのおかげで合格できたんです」
「そうね……じゃあ、お礼に何してほしいかな?」
そう言われて何も答えず僕は自然と遥香さんにマッサージを始めた。
最初は遥香さんも少し戸惑っていた。今までは母の目があったから、こんなことは一度もしたことがなかった。
でも、僕に身を任せてくれた。
肩から始めて、腕、足、太腿、そしてお尻へ。
今まで触れたくても触れられなかった遥香さんの体を、ゆっくりと、存分に味わった。
思春期真っ只中の僕にとって、遥香さんは義姉ではなく初恋の相手であり、ただの「女」でしかなかった。
胸の奥で燃えていた欲望が、もう抑えきれなくなっていた。
雰囲気を察したのか、遥香さんは「ありがとう、もう眠くなってきたから」と立ち上がろうとした。
僕は咄嗟に言った。
「遥香さんを喜ばせたくて、ずっと頑張って勉強したんです。僕にも……ご褒美が欲しい」
遥香さんは少し驚いた顔をした後、頬に優しくキスをくれた。
僕は「口がいい」と言うと、彼女は「ファーストキスは本当に好きな人に取っておきなさい」と諭すように言った。
僕は涙ぐみながら本音をこぼした。
「僕は本当に遥香さんが好きなんです。でも、兄さんの奥さんだってわかってる。報われないのもわかってる……」
遥香さんはしばらく迷った様子だったが、意を決したように目を閉じ、唇を重ねてくれた。
その瞬間、僕の理性は完全に飛んだ。
興奮の頂点に達した僕は、嫌がる遥香さんを強引に朝まで犯し続けた…
その後、しばらくして拓也夫婦は近くのマンションに引っ越した。
原因が僕にあるのは間違いない。
でも遥香さんが拓也に本当のことを言ったのかはわからない。
拓也の態度は変わらなかったので、きっと姑のことや二人だけの生活を楽しみたいと説得したのだろう。
僕は高校生活に忙しく、なにより遥香さんの気持ちを考えて、兄の家には行かないようにした。
初恋はこれで終わったと思っていた。家族が壊れなくてよかった、と自分に言い聞かせながら。
それから4年後、予想もしない展開が待っていた。
僕は大学2年生になっていた。
近所に住んでいるので、遥香さんは時々実家に顔を出していたが、僕は部活や勉強を理由に接触を避けていた。
時間が経つにつれ、違和感は薄れ、以前のような関係には戻れなかったが、普通の義姉弟に戻れた。
誰も、あんな事件があったとは疑わなかった。
僕は遥香さんを忘れようと、何人かの女性と付き合ってみた。
でも、遥香さん以上に好きになれる人はおらず、ただ体の関係だけを繰り返す日々だった。
大学に入ってようやく「彼女」と思える女性ができ、これで遥香さんを吹っ切れるかもと思った矢先、事件は起きた。
両親が旅行に出かけ、拓也も出張中。
今までも何度かあった状況だった。
両親は当然、遥香さんに「慎吾の面倒を見て」と頼むが、僕たちは暗黙の了解で会わないようにしていた。
それが、今回は「ご飯を食べに来ない?」という連絡だった。
僕は、彼女ができたことで遥香さんを諦められたと解釈し、以前のような仲に戻ろうとしてくれているのだと思い、素直に喜んで訪ねた。
遥香さんはもうすぐ30歳になるが、子供がいないせいか若々しく、ますます魅力的に見えた。
久しぶりに二人きりで食事をしながら、胸がドキドキした。
「慎吾、彼女とは上手くいってる?」
「まあね」
「拓也も喜んでたよ。あいつ、いつになったらちゃんと付き合うんだろうって心配してたんだから」
「なかなか遥香さんみたいな魅力的な女性には出会えないからさ。ちゃんと付き合わなかっただけ」
酒のせいもあって、つい本音が出てしまった。
遥香さんが少し黙ったので、僕は勇気を出して言った。
「あの時はごめん。でも、いいかげんな気持ちじゃなかった。本当に遥香さんが大好きだった。どうしても抑えられなかった。でも、遥香さんが出て行って、どれだけ傷つけたかやっとわかった。僕は子供だった」
遥香さんは静かに頷いた。
「わかってる。私も慎吾のこと、好きだったわ。でも、拓也を愛してるの」
「本当にごめん」
「今でも、私のこと好き?」
「……」
「あの時の罪滅ぼしに、私のお願いを聞いてくれる?」
「許してもらえるなら、何でもするよ」
「慎吾にしか頼めないの」
遥香さんはワインを一気に飲み干し、衝撃的な言葉を口にした。
「私を抱いてくれる?」
「えっ…?」
僕は驚いて聞き返した。
「どうして? 拓也が浮気でもしてるの?」
「違う。でも、理由は聞かないで」
理由はどうでもいいと思った瞬間もあった。
また遥香さんを抱けるなら、黙って受けようかとも思った。
でも、一度抱いてしまったら、もう簡単には諦められない。
一時の気の迷いで終わったら、家族は崩壊する。
悩んでいる間、遥香さんも気まずそうに酒を飲んでいた。
ここまで言った以上、問い詰めれば理由を話すだろうと思い、僕は言った。
「抱きたい。でも、一時の気の迷いで一回きりなら、何もない方がいい」
「一回きりじゃない。でも、私から申し出た時だけにしてほしい」
「そんなの、いつになるかわからない。理由がわかれば我慢できるかもしれない」
「どうしても言わなきゃいけない?」
「それが条件。秘密は絶対守る」
遥香さんはしばらく考え、諦めたように話し始めた。
「お母さんたちが『子供はまだか』ってうるさいのは知ってるよね」
「うん」
「頑張ってみたけど、どうしてもできなくて。お母さんに『一度検査したら』って言われて病院に行ったの」
「それで?」
「拓也には『精子が薄いけどそのうちできる』って言ったけど……本当は無精子症で……」
遥香さんはとうとう泣き出した。
拓也が本当に子供を欲しがっていること、できないと知ったらどうなるか、母の態度もさらに厳しくなるだろうと、声を震わせながら話した。
「慎吾、お願い。私、子供を産みたい。拓也を喜ばせてあげたいの」
僕は想像もしていなかった話に、すぐには答えられなかった。
正直、がっかりもした。僕との関係を望んでいるわけではなく、ただ子供を作るためだけだと思ったから。
でも、遥香さんが僕の子供を産む姿を想像すると、オスの本能なのか優越感と興奮が湧いてきた。
今度は無理やりではなく、合意の上で遥香さんと結ばれる。
僕は覚悟を決めた。
「わかった。理由もわかった」
「ありがとう。でも絶対秘密にしてね」
「当然だよ。で、いつから?」
「今日から……だめ?」
「今日は危険日なの。それに、こんな時間はなかなか作れないし」
「そうだね」
「お風呂の準備するわ。先に入ってて」
「うん……でも、どうせなら一緒に入ろうよ」
「そうね。わかった」
そして、夢にまで見た遥香さんとの夜が始まった。
お風呂で待っている間、のぼせそうなくらいドキドキした。
遥香さんが入ってきて、4年ぶりに見る裸体…
あの時は興奮のあまりほとんど見ていなかったが、今はじっくり見ることができた。
完璧な曲線、白い肌、すべてが美しかった。
この体を見られただけで、受け入れてよかったと思った。
「あんまり見ないで。恥ずかしい……」
「こんな綺麗な人を目の前にして、見ない人なんていないよ」
「しばらく話さなかったら、お世辞も上手くなったわね」
遥香さんは笑ってくれた。緊張が少し解けたようだった。
後ろ向きに入り、僕は後ろから抱きついた。
うなじにキスをし、優しく胸を揉む。
遥香さんは感じないように必死だったが、体は正直に震え、濡れていた。
キスをしようとすると最初は避けられたが、何度か試すと諦めたように目を閉じてくれた。
僕は夢中でその唇を味わった。
寝室に移ると、遥香さんは少し抵抗を見せた。
心から望んでいないことを感じて、僕は余計に燃えた。
キスは許すが舌は絡めてこない。
反応はするが声を抑える。
体は許しても心は拓也のもの…
そんな態度に僕は嫉妬し、拓也では与えられない快感を与えて、心も奪ってしまおうと誓った。
1時間以上、愛撫に時間をかけた。
足の指、脇の下、膝の裏、アナルまで、ありとあらゆる場所を舌で愛した。
声を抑えようとする遥香さんも、ついに「ああ……」と漏らし始めた。
頂点寸前で何度も止めて、焦らした。
ついに遥香さんが懇願した。
「慎吾、お願い……」
「何を?」
「もう、お願い……」
「わからないよ」
「いじめないで」
「気持ちよくなってほしいだけだよ」
「もういいから……」
「じゃあ、どうしたらいい?」
「ください……」
「何を?」
「おちんちん……」
「誰の?」
「慎吾の……慎吾のおちんちんをください」
僕は一気に押し入った。
遥香さんの叫びは、感嘆とも悲嘆とも取れた。
遥香さんは体を差し出せばすぐに終わると思っていたのだろう。
でも、自分から求めたことは、ただの子供作りではなく、愛情を伴う行為だった。
その後の乱れ方は激しかった。
「そろそろいきそう。どこに出せば?」
「お願い……中に出して」
「子供ができちゃうよ」
「いいの。子供が欲しいの」
「でも拓也の子じゃないよ。それでも?」
「いいの。お願い」
「誰の子供が欲しいの?」
「慎吾の……慎吾の子供が欲しい」
「愛の結晶だよ。遥香さんは僕を愛してるんだね」
「それは……」
「愛してないなら、外に出すよ」
「駄目……慎吾を愛してる。あなたの子供を産みたい」
僕はキスをしながらラストスパートをかけた。
遥香さんも積極的に舌を絡めてきた。
「遥香!!、俺の子を産め!!」
と叫びながら、義姉の子宮に大量の精子をぶちまけた。
しばらく動けないほどの最高の快感だった…
こうして僕と遥香さんの関係は始まった。
最初は危険日だけだったが、なかなか妊娠せず、4ヶ月後からは頻度を増やすことに同意した。
安全日も関係を持ち、回数は拓也を上回るようになった。
精神的な結びつきも強くなり、体も僕に馴染んで、すぐに絶頂を迎えるようになった。
8ヶ月後、ようやく遥香さんは妊娠した。
「慎吾、ありがとう。やっと妊娠した」
「本当? 僕の子だよね」
「ええ。拓也とは安全日にしかしてないから」
「どうして?」
「誰の子か、ちゃんと確信を持ちたかったのかも」
「おめでとう。そしてありがとう。愛してる遥香さんが僕の子を産むのは最高の幸せだ」
「私も。でも当初の約束は守ってね」
「わかってる。でも一つだけ」
「産まれてくる子を、本当にかわいがれる?」
「もちろん。好きでもない人の子なんて産めないわ」
「それじゃ、遥香さんも僕のこと……」
「貴方の子供を授かって、本当に幸せ。でも愛してるのは拓也だけだったのに……」
「え、今は?」
「貴方を愛してる。慎吾」
僕は約束を守ると言いながら、遥香さんの心が僕に向いた今、拓也から完全に奪い取る決意を固めていた。
遥香さんが安定期に入り、挿入は拒否された。
僕は苛立ったが、拓也はペッティングすら拒否されているはずで、相当欲求不満だろうと思った。
そこで、僕のセフレ由美を近づけた。
由美は美人でスタイル抜群、エッチが大好きで誰とでも寝る女性だった。
拓也を高収入・高学歴・容姿良しと気に入り、話に乗ってくれた。
偶然を装って接触させ、3度目のデートで関係を持った。
それから由美のマンションに入り浸り、帰らない日が増えた。
遥香さんは浮気に気づいているはずなのに、僕には言わず、会う頻度を増やしてきた。
僕はタイミングを見て言った。
「最近よく会えるのは嬉しいけど、拓也は?」
「大きなプロジェクトで忙しいって」
「嘘だろ。遥香さんも疑ってるだろ?」
「信じてる」
「だったら、そんなに苛立ってないし、僕を呼ぶはずない」
遥香さんは黙った。
「確かめてみよう」
二人で拓也を尾行した。
由美のマンション前で、由美が拓也に抱きつく姿を目撃した遥香さんは、相当ショックを受けていた。
「やっぱり遥香さんを裏切ってた。許せない」
「拓也は悪くない。私が悪い。先に裏切ったのは私だし、今は拒んでる」
「僕とのことは子供のため。遥香さんは悪くない」
「でも慎吾を愛してしまった」
「それでも拓也の方が愛してる?」
「わからない……」
「遥香さんを本当に愛してれば、我慢できるはず。僕は我慢してるだろ?」
この言葉で遥香さんの心の壁が崩れた。
「慎吾、抱いて」
「後悔しない?」
「やっとわかった。誰が一番愛してくれているか。そして誰を一番愛しているか」
「遥香……」
「きて。慎吾……」
こうして遥香さんの身も心も、完全に僕のものになった。

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