私の妻は、結婚五年目の三十一歳。
童顔で背も高くなく、むしろその小柄さが可憐な幼さを際立たせていて、いまだに街では独身と間違われ、声をかけられることばかりだ。
そんな妻を、取引先の黒崎社長が「ぜひモデルにしたい」と切り出してきた。
黒崎社長とは年に数回、家族ぐるみで温泉旅行へ行ったり、食事を共にする仲だった。
風景写真が専門の熱心なアマチュアカメラマンで、いつか「女性の裸体を芸術的に撮ってみたい」と漏らしていたのは知っていた。
けれど、まさかその被写体に妻の名前が上がるとは思わなかった。
正直、私は動揺した。
ずっと心の奥にあった、妻を他の男の前で晒したい、妻が他の男に抱かれてどんな喘ぎ声を漏らすのか見てみたい、そんな歪んだ欲望が疼いた。
けれど、いざ現実になると、膝が震えて言葉が出てこない。
そんな私の揺れを見透かしたように、黒崎社長は低く笑って囁いた。
「撮影の様子は、隣の部屋から全部覗けるようにしてあるよ……見る?」
悪魔の甘い誘いだった。
喉がからからに乾き、鼓動が耳の奥で鳴り響く。
私は掠れた声で答えた。
「お願いします……でも、妻にはヌードだなんて絶対に言えません。それでもいいですか?」
「構わないさ。奥さんには嘘でも何でもついて、まずは承諾だけもらってくれ。あとはこっちでどうとでもなる」
「OKが出たら、気が変わらないうちにすぐ撮影に入るから、そのつもりでね」
その夜、小学一年生の長男を寝かしつけた後、リビングで雑誌をめくっていた妻に、さりげなく切り出した。
「黒崎さん、今度初めて女性を撮るんだってさ」
「ふーん」
「それで、ある人にモデルになってほしいって頼まれちゃって」
「…へ~」
妻はページをめくる指も止めず、興味なさそうに相槌を打つだけだ。
「そのモデルって、君なんだよ」
「……え?」
雑誌がぱたりと膝に落ちた。
「私……?」
「そう。なんでも向こうの奥さんが『あの人の顔じゃないとダメ』って頑なに言ってるらしい。結構嫉妬深いんだよね」
妻は少し眉を寄せた。
「でも……ヌードじゃないよね?」
「うん、顔だけでもいいって。モデル代もちゃんと出るって言ってたし。嫌なら断るよ?」
妻は数秒、唇を尖らせて考えていたが、やがて小さく頷いた。
「ヌードじゃなければ……いいよ。モデル代、私がもらってもいいよね?欲しいバッグあったんだ」
その瞬間、股間が熱くなった。
普段は隙を見せない妻が、他の男のレンズの前でどんな表情を見せるのか。
想像するだけで、すでに下着の中で疼きが走っていた。
撮影は日曜の昼下がり。
子供は友達の家へ遊びに行かせ、私は妻に「ちょっとパチンコ行ってくる」と嘘をつき、十分遅れて黒崎社長邸に着いた。
奥さんはちょうど出かけていて、広々とした応接間には社長と妻、二人きりだった。
私は打ち合わせ通り、隣の「立入禁止」の札がかかった四畳半の薄暗い部屋に滑り込む。
そこには古びた椅子が一脚と、壁一面に掛けられた厚いカーテン。
そして、カーテンを指先でそっと開けると。
マジックミラー越しに、応接間が丸見えだった。
妻はちょうど真正面。
白いブラウスにタイトスカートという清楚な装いなのに、すでに頬が桜色に染まり、息が少しだけ荒い。
レンズを向ける黒崎社長の声が、甘く響く。
「やっぱり君をモデルにして正解だった。こんなに綺麗な肌、匂いまで伝わってきそうだ」
シャッター音が、静かに淫らなリズムを刻む。
妻はまだぎこちないながらも、言われるままに首を傾け、肩を落とし、ゆっくりと微笑んでみせる。
そのたびにブラウスが胸のふくらみに沿って波打ち、鎖骨の窪みが影を落とす。
そして、撮影が進むにつれ、社長の要求は少しずつ、確実に大胆になっていく。
「ねえ、少しブラだけ外してみない? シャツの上からでも十分綺麗だから、大丈夫だよ」
妻の瞳が揺れた。
「え……恥ずかしいです…」
「ヌードじゃないんだから、ね?」
社長の指が、妻の肩にそっと触れる。
その瞬間、私の妻の吐息が、かすかに震えたのが分かった。
妻はもともと押しに弱い。
「え、ちょっと……」と小さく呟いただけで、結局黒崎社長の甘い囁きに流されてしまう。
背を向けた妻は、震える指でブラウスの裾を掴み、ゆっくりとブラのホックを外した。
白いレースのブラジャーが、まるで罪を隠すようにバッグの下に滑り落ちる。
Cカップの乳房は、すでに尖った乳首を疼かせていて、薄いシャツ越しでもその輪郭がくっきりと浮かび上がっていた。
布地に擦れるたび、妻の肩が小さく跳ねる。
「少し胸を張って……そう、もっと突き出すように」
「は、はい……」
妻の声はもうかすれていた。
「綺麗だよ。こんなに乳首が硬くなってる……興奮してるんだね?」
「ち、ちがいます……」
「いいんだよ。恥ずかしがらないで。本当の君が見たい」
社長の指が、シャツのボタンを一つ、また一つと外していく。
妻は「いやっ……」と唇を噛んだだけで、結局抵抗できなかった。
四つん這いのポーズを取らされると、開いた胸元から張りのある乳房が重力に逆らって揺れ、乳首が空気に晒される。
マジックミラーの向こうで、私の妻はもう完全に獲物だった。
褒め言葉と恥ずかしい指示の繰り返し。
飴と鞭のように甘く焦らす社長の声に、妻はどんどん深みに落ちていく。
最後には床に座り込み、膝を大きくM字に開いて腰をくねらせていた。
両手は後ろについて体を支えているため、乳房は完全に丸出し。
薄暗い照明の下、汗ばんだ肌が艶めかしく光り、乳首は痛いほど尖っている。
その瞬間、社長がカメラを置いた。
妻が「え……?」と小さく声を漏らした途端、社長の体が覆い被さる。
唇が塞がれ、ねっとりとした舌が妻の口内を犯していく。
最初は必死に口を閉じようとしていた妻だったが、数秒も経たないうちに自分から舌を絡め始めた。
社長の右手が、容赦なく妻の乳房を鷲掴みにした。
柔らかく、熱い。
指の間から溢れる肉感に、妻の喉が甘く鳴る。
「んっ……あ……」
BGMが途切れ、部屋に響くのは妻のくぐもった喘ぎだけ。
一瞬、社長がこちらを見て、ニヤリと笑った気がした。
けれど私はもう、止めてほしいなんてこれっぽっちも思わなかった。
ズボンの上からでも分かるほど勃起し、息が荒い。
長いキスの後、妻がやっと唇を離して掠れた声で言った。
「黒崎さん……やめて……」
「でも、こっちはこんなに濡れてるよ?」
社長の指が、妻の最も敏感な場所に滑り込む。
妻は「ひぃぃっ……!」と背を反らせ、膝を震わせた。
「もっと恥ずかしいことしないと、本当の声が出ないかな?」
次の瞬間、社長は立ち上がると妻の髪を掴み、力任せに引きずってマジックミラーのすぐ前に連れてきた。
妻はもう一糸まとわぬ姿だった。
汗と愛液で光る裸体が、私の目の前で晒される。
「いやっ……見ないで……」
鏡に押し付けられた妻の乳房が、ガラスにぺったりと潰れる。
社長の左手で乳首を摘まれ、右手でクリトリスを執拗に擦られると、妻の声が一気に高くなった。
「あぁっ……いい……きもちいぃぃ……!」
「もっと……もっとしてーー!!!」
妻が自分から腰を振り始めた。
理性はもうどこにもない。ただの発情したメスの顔だった。
私はもう我慢できなかった。
ズボンの中で熱を爆発させながら、目の前で犯されていく妻を見つける。
社長は妻を床に仰向けに押し倒し、結合部が丸見えになるように脚を大きく開かせた。
「さあ、……何が欲しい? ちゃんと言って」
「あぁ……変になりそう……」
「ほら、ちゃんと」
「黒崎さんの……おちんちん……入れてください……!」
「ご主人に悪いと思わない?」
「主人のこと……言わないで……お願い、もう我慢できない……!」
沈黙の後、妻の絶叫が響いた。
生でした。
ゴムなんて最初からつける気などなかったらしい。
熱く、太い肉棒が、妻の奥深くまで一気に埋まる。
妻の背が弓なりに反り、爪先がピンと伸びる。
「すごい……奥まで……き、きもちいぃぃ……!」
妻の瞳は完全にとろけて、よだれが口元から糸を引いていた。
妻はもう、ただのメスだった。
汗とよだれにまみれ、うわごとを漏らしながら、黒崎社長の肉棒を貪るように受け入れている。
濡れ切った膣は限界まで押し広げられ、結合部は白く泡立った愛液でどろどろに汚れていた。
奥から引き抜くたびに、ねっとりとした糸が引いて、淫らな音が部屋中に響く。
「あぁ……もっと、もっと、もっと!!奥まで……!」
妻は社長の背中に爪を立て、足を腰に絡めて離さない。
まるで溺れる者が最後の浮き輪にしがみつくように、全身で社長を求めている。
「……もうイキますよ…!」
「あああっ……!」
「中に出すね……全部、子宮に注いであげる」
激しかった腰の動きがぴたりと止まった。
次の瞬間、妻の体がびくん、と大きく跳ね上がり、痙攣が波のように全身を走り抜ける。
社長は最後の最後まで深く沈め、熱い精液を妻の奥底に叩きつけた。
ドクドクと脈打つ感覚が、妻の腹の奥で確かに響いているのが分かった。
絶頂の余韻が引くと、社長はゆっくりと肉棒を引き抜いた。
真っ赤に充血した妻の秘部は、ぱっくりと口を開けたまま震えている。
そこから、とろりと溢れ出す大量の白濁。
太ももを伝い、床にまで垂れて、淫靡な水たまりを作っていく。
その光景を見た瞬間、私も達してしまった。
ズボンの中で熱いものが爆発し、膝ががくがくと震えた。
しばらく放心していたが、視界の端で妻が再び社長に舌を絡めているのが見えた。
理性なんて、もうどこにも残っていない。
妻は自ら社長の首に腕を回し、二回戦をねだるように腰を擦りつける。
私はもう耐えられなかった。
静かに部屋を抜け出し、足早に家へと帰った。
妻が帰宅したのは夜八時過ぎ。
予定を二時間以上過ぎていたのに、顔は火照りもなく、声もいつも通り明るい。
まるで何もなかったかのように。
「モデル、どうだった?」
私がやっと絞り出した言葉に、妻は笑顔で答えた。
「楽勝だったよ。また撮影のお誘いあるみたいなんだけど……行ってもいい?」
「……いいよ」
「ありがとう…」
ほんの一瞬、妻の瞳が揺れた気がした。
罪悪感か、それとも疼きを抑えきれない欲情か。
そのとき、黒崎社長から電話が鳴った。
「全部見たかい?」
「……ええ」
「奥さんはね、またしたいって言ってるよ。君はどうする?」
胸の奥で、熱いものが再び燃え上がる。
あの興奮は、もう二度と味わえないかもしれないと思った瞬間だった。
「……よろしくお願いします」
私は、自分の欲望に完全に負けた。
妻を差し出すタイミングすら、逃してしまった。
それからというもの、妻は毎週末「モデル撮影」という名目で黒崎社長の元へ通うようになった。
会社には、妻との濃厚な情事を収めたビデオが無言で届く。
妻は日に日に艶めかしくなっていくのに、私の手が触れると「今日は疲れてるから……」と体をよじるだけだ。
この先、どうなるのか。
妻はもう、私の知らない場所で別の男に抱かれながら、どんな顔をして喘いでいるのか。
私はただ、届くビデオを再生しながら、自分で慰めるしかなくなっていた。

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